複数言語を覚えられないはずがない。
こんにちは、英語子育てパパです。
子どもに2か国とか3か国語を同時に覚えさせるのには無理があるんじゃないかと考える人がいます。
まずは1言語(日本語)からでいいのではないかと。
でも面白いことに、1つの言語の中にも同じものを指すのに複数の言い方をし、まるで複数の言語があるかのように思わせるものがあります。
たとえば、車。
子どもは車のことをよく「ブーブー」と言います。
大人は「車」とか「自動車」と呼びます。
この時点で3か国語あるようなものではないでしょうか。
でも子どもは、「ブーブー」も「車」も「自動車」も同じものを指していることをきちんと分かっています。
つまり、いくつ言い方があったとしても、同じものは同じものと認識することができる能力がある。
だから、そこにcarという外国語が新たに加わったところで、「carもブーブーも同じもの」として認識できることに不思議はありません。
(もはや4か国語!?)
単語に限らず、異なる文法形態の文が複数入り込んできても、
たとえば
「Where is mommy?」
も
「ママはどこにいるの?」
も、「car」と「自動車」が同じものであることを理解するのと同様に、同じ内容の文であることをきちんと理解することができます。
この事実に、複数言語を脳内に共存させることのできる証拠があるように思うのです。
僕の息子の例を挙げると、彼は消防車のことを「ウーカンカン」とよく呼びます。
火事場に向かうときのサイレンの音がそう聞こえるのでそう呼んでいるみたいです。
そしてfire engineという別の単語を教えても、「ウーカンカン」も「fire engine」も同じものとして理解し、正しく発音もできます。
もちろん「消防車」もきちんと分かっていて、やはりこれも自分で言うことができます。
文レベルでの内容についても、
たとえば
「Did you have fun?」
も
「楽しかった?」
も同じことを聞かれていると理解しています。
さらに興味深いことに、息子は幼児語、大人の日本語、英語を言語的に区別できているようで、
たとえば街で消防車を見かけたとき、
「ウーカンカン!」 ※幼児語のみ
「見て!消防車!」 ※大人語のみ。「見て」を大人語として認識している。
「Look! Fire engine!」 ※英語のみ
と3種類の言い方をします。
「見て!ウーカンカン!」とか「Look!消防車!」とか「見て!Fire engine!」のように異なる認識の言い方が混ざることがない(!)のです。
文でも、
「Did you have fun?」と聞かれると「Yes. It was fun」と英語で答えますし、
「楽しかった?」と聞かれると「うん、楽しかったよ」と日本語で答えます。
複数言語を混乱せずに覚えていけるだけの識別能力が子どもの脳には備わっていることがよく分かります。
子どもに2か国とか3か国語を同時に覚えさせるのには無理があるわけではない、ということですね。