親は子どもの英語教育を「隠す」のか?
こんにちは、英語子育てパパです。
先日、息子が幼稚園で英語を話してみると、相手に理解してもらえなくて恥ずかしい思いをした、という話を書きました。
その続きなのですが、後日息子に「あれからまた幼稚園で英語話してみた?」と聞いてみると意外な答えが返ってきました。
あの時とはまた別のおともだちのSくんに
I speak English.
と言うと、彼も
I speak English.
と返してきたというのです!
Sくんとは実は幼稚園に入る前からのともだち関係で、彼のお母さんとは妻もママ友関係でした。
でも、Sくんが英語を話すということを、息子も妻も、もちろん僕も知りませんでした。
Sくんがどれだけのレベルで話せるのかはまったくわかりませんし、スクールに通っているかどうかも知りません。
でも、I speak English.と発言した以上は、ご家庭の方針でそれなりに英語教育に力を入れているのだろうと言えると思います。
妻もSくんのお母さんとは英語育児についての話をしたことがないというふうなことを言っていたのですが、それを聞いたときに、
「親は英語育児をしているという事実を隠す」傾向にあるのかな、と少し疑問に思うとともに、やっぱりそうなのかと納得した気分にもなりました。
子どもを英会話スクールやインターナショナルな幼稚園などに通わせている親同士の間ではそのようなことはないでしょう。
でも、我が家のように英語レッスンもない幼稚園で、英語育児に力を入れている家庭が少ないと考えられるような環境での親同士は、実際には英語育児に力を入れていても、相手がそうとは限らないという想定から、「隠す」とまでは言わないにしても、あまり積極的には言わないのだと思います。
それはやっぱり、「英語育児に力を入れてるんですね」「お子さんは英語をしゃべってすごいですね」といった周囲の反応による「英語育児の特別感」や「熱血ママパパとして貼られるレッテル」そして「英語ができる子どもを育てることを自慢のように受け取られること」などが不快で、そんな思いをするくらいなら黙っておこう、という心理の表れのような気がします。
まさに僕もそうで、だからなんとなく納得した気になるのです。
けれど、子どもたち同士はそんな親の事情など知ったことではありません。
息子はたまたま自分の意志でI speak English.とSくんに言ってみた。
するとSくんもたまたまI speak English.と返してきた。
それが結果的に、お互いに子どもの英語教育に力を入れているのだろうことが明らかになったわけですが、これは思いもよらない収穫でした。
息子は今のところ、上記の会話以外はSくんとは英語で話していないそうですが、これから「せっかくだからSくんともっと英語で話してみたら?」と本人が嫌がらない程度にさりげなく促してみようかなと思います。
この国や社会は、いつか本当に「英語が当たり前」という時代が来るのでしょうか?
世間的には国際化だとか、企業でも会社の英語公用語化が進んでいるとか、英語を前面に押し出す空気感みたいなものは十分すぎるくらい感じます。
でも現実にはそれは空気に過ぎず、本当に英語が実用レベルで社会に浸透しているわけではありません。
その浸透さえ実現すれば、誰も英語育児を「隠す」必要なんかなくなるわけですが、そんな未来はいまだ夢物語のように感じます。
そんな中、Sくんについての思わぬ発見が、我が家にとっても、彼の家庭にとっても、そうした夢物語を現実にするための一つのきっかけになればいいな、と淡い期待を抱いているところです。